カトラボ

AIを使って遊んでみる

詩:カトラ イラスト:AI

黄泉の穢れから
産まれし女
神か 菩薩か
雪のように彩を奪え

 

 

教会に絡まる黒死の蔦
既に祈祷なく 福音なく
反逆の聖者 翼は罪過に染まる
あの鐘は誰がために鳴るのだろう



セフィロトの樹が演算した
想い出の未来と 訪れぬ過去
神の屍体を探して彷徨う
果実は罪を知らず ヒトだけが錯誤する



停止した蝶 愛に濡れし標本
淫靡なる番いの花弁よ
構造は白骨へと還れ
空を穿ちて呼ぶ 爛のための存在の移動



賢者が鳴らす鐘の音は小さく
幸福の歌 機関銃の嗚咽
停止した惑星の上で立ち竦む
卵が割られるための城壁



契る物質の約束
紅き地底で幼子の亡骸が重なる
朽ちた祭壇 渦の花束
消えない風を数えた夢の定理



狂うほど晴れた朝
空が 命の色彩を模倣する
咽るほど曇った夜
星が 死の輪郭を擬態する



死の狭間で顕現す
流転せしファンタスマゴリア
剣を孕んだ処女の嗚咽
反覆せよ 最果ての輪廻を



月下の牢
蒼い炎に焚かれ 水晶の階段が崩れる
透明な罪
終わりなき天使達の私刑



罅割れた 硝子越しの記号
痕跡器官の迷宮
白痴の鯨が死を乞えば
誰も知らぬまま 部屋は拡張される



星辰の異常
空に 怯える
滅びゆく人類が
最期まで握り締めていた傘



否定せよ 存在を現象を客観を
鏡が問う まだ自分でいるつもりか?
拒絶せよ 受容を顕示を承認を
鎖が問う まだ人間でいたいのか?



点在する重力の石
欲望を満たすために必要な
叫び
と 同じ量の海



永遠より向こうから
寂滅告げる 現象の雨
屹立たれ
全ての罪が許された塔



特異点に 集いし刻印
破滅の先で絡まる因果よ
汚染された 錆色の祈りで
機械仕掛けの神を弑せ